ACESとは?
ACES(Academy Color Encoding System) は、
映画業界が作った 色管理のための共通ルール のこと。
✔ カメラ
✔ CG
✔ 合成
✔ グレーディング
✔ 最終出力(Rec709 / HDR / P3 など)
バラバラな色を ひとつの“基準”に統一するための仕組み。
なぜ必要なの?
カメラやソフトによって色が全然違うから。
- Sony の SLog3 → 青寄り
- ARRI の LogC → フラットで温かめ
- Blackmagic → やや緑寄り
- AE → ガンマ表示
- Maya → sRGBビュー
- UE → ACESトーンマップ
- Resolve → Log / Linear / Rec709 が入り混じる
このまま合成すると 本来は同じ“光”でも、全然別の色になる。
そこで ACES が必要。
ACESがやること(超シンプル)
流れはこれだけ👇
IDT(入力変換) → ACES(統一の世界) → ODT(出力変換)
① IDT(Input Device Transform)
素材ごとの “癖” を取り除く入口。
例:
- SLog3 → ACES
- LogC → ACES
- VLog → ACES
- Rec709 → ACES
- CGのsRGBテクスチャ → ACEScg
例:
Sonyの映像が9000K(青い)、Panasonicが3000K(赤い)でも
→ 「カメラの癖」を取り除いて ACES の基準へ寄せる。
② ACES(作業空間)
光を“物理的に正しい”形で扱える 超広色域+線形の世界。
CGや合成の計算が最も破綻しない。
③ ODT(Output Device Transform)
作業結果を目的のモニター用に変換。
- ACES → Rec709
- ACES → HDR(PQ/HLG)
- ACES → P3
など。
例:
制作中は Rec709でチェックして、最終納品だけ HDRに変更できる。
ACESの例え
「ACES=試験会場のルールセット」
- IDT = 入場チェック
- ACEScg = 共通の試験用紙
- ODT = 提出フォーマット(PDF / 紙 / 志望校ごとに変わる)
素材(受験生)は個性があっていいけど、
試験(制作)のルールは全員同じ。
撮影時にACES設定は必要?
不要。
ACESは 撮影後に適用する仕組み。
ただし理想は Log / RAW で撮影すること。
理由:
ダイナミックレンジが広く、
IDTで“光の情報”に戻しやすいから。
本章まとめ
- ACESは“色を統一するための映画業界の基準”
- 素材(カメラやCG)の違いを整えてくれる
- 制作→合成→出力まで一貫
- 撮影段階では不要(Log/RAWが嬉しい)

